易経「繋辞上伝」を読み解く③
引き続き「繋辞上伝」を読み解いていきます。
聖人、卦(か)を設けて象を観、辞を繋(か)けて吉凶を明らかにす。剛柔は相い推(お)して変化を生ず。 是(こ)の故に吉凶とは失得の象也。悔(か)吝(いりん)とは憂(かい)虞(りん)の象也。変化とは進退の象也。剛柔とは昼夜の象也。六爻の動きは、三極の道也。 是(こ)の故に君子の居りて安んずる所のものは、易の序也。楽しんで玩(もてあそ)ぶ所のものは、爻の辞也。是の故に君子は居れば其の象を玩び其の辞を玩び、動けば其の変を観て其の占(せん)を玩ぶ。是を以て天より之を祐(たす)け、吉にして利ろしからざる无(な)し。（繋辞上伝第2章）
「聖人」という呼称は老子にも頻繁に登場します。易を伝えた伏羲は伝説では「半神半人」であったとされます。「人」ですから修養を積めば至れる存在ではありますが、「聖人」の下に「大人」があり、その下に「君子」ですから、その君子に至る段階でも大変な努力修養を要します。
伏羲は天地森羅万象をつぶさに観察し、そこに八卦を見出し、その八卦を組み合わせることで64卦象をもって森羅万象を表しました。そこに周の文王が人語をかけて自然の栄枯盛衰、人に在っては生老病死の過程を易経を通じて遺したのです～「 聖人、卦(か)を設けて象を観、辞を繋(か)けて吉凶を明らかにす。剛柔は相い推(お)して変化を生ず。 」
易を占いで表現すれば「吉凶」は「〇か×か」「是か非か」という解釈になりますが、経で解釈すればそれは「生成」と「還元」です。あらゆるものは吸引するエネルギー體と分解していくエネルギー體に二分されます。ただしその二つの間に「悔」と「吝」という生きる上での選択の余地があります。
例えばキュウリの苗は、成長するにあたって苗木を支えるために弦を伸ばします。ただしその弦を無節操に伸ばすのではなく、巻き付ける対象が「風が吹いても動かない」物を選びます。これは弦を巻き付けた対象が風で揺れ動いてしまうと、キュウリはそれが原因で枝葉が痛んでしまうことを心配する(憂う)からです。また、農家は最初に付く一番果は成るとすぐに取ってしまいます。するとキュウリは子孫を残すため（種を残すため）たくさん実をつけるようになります。これは自らの命が自分の代で絶えてしまうことを畏れるからです。これを易経では「悔」と「吝」で表現し、悔を憂い、吝を畏れ（虞）と表現します。
万物は生じた瞬間に、役目を終えて還元に至る過程をひたすら進みつづけます。一方でその過程において、その歩みを早めたり緩めたりします。昼間活発に動くときもあれば、夜寝るように休むときもあります。その過程を各卦象の陰陽の爻を用いて表します。これを数字で表せば、64（64卦）×２(陰陽)×３（天地人の三極）×４(吉凶悔吝）×６(六爻)で9216通りの段階があることになります。この数字を8（八卦）で割ると1152になり、さらに8で割ると144、これをさらに8で割ると18になり、さらに8で割ったときに割り切れず2（陰陽）が残ります。
ここに易の妙理があり、万物がその役目を終えて還元されるとき、無になるのではなく新たな物体を生成化育する存在に再び分解されていく様子を表します。
万物が生成化育する様子は無限の可能性を秘めています。しかしやがては役目を終えて還元という時に至る、その過程を64卦と6爻で表現したのが易であり、そこに意義や価値を見出すのが「天地」に相並ぶ「人」である…と繋辞上伝は綴ります～「 是(こ)の故に吉凶とは失得の象也。悔(か)吝(いりん)とは憂(かい)虞(りん)の象也。変化とは進退の象也。剛柔とは昼夜の象也。六爻の動きは、三極の道也。 」
続く節で君子が易経を通じ、大人、聖人の境地に至る道が説かれます。
そもそも易経とは書物であるけれども、読み物ではありません。伏羲は陰爻(- -)陽爻(—)を組み合わせ易の卦象を作り、森羅万象を表現しました。本来易はこの事物を卦象に当てはめ、そこから「感じ取る」ことを一義とします。しかしそれだけでは理解が進まないために、副次的に卦象に辞（ことば）をかけました。従って、孔子も易はまず感じ取ることが大切でそれが易の摂理を學ぶ第一義であり～「易の序也」、かけられた辞を読むことよりも重要であると説きます～「 是(こ)の故に君子の居りて安んずる所のものは、易の序也。楽しんで玩(もてあそ)ぶ所のものは、爻の辞也。 」
孔子亡き後の易は、占いの部分は儒家によって退けられてしまいます。君子たるもの占いに頼るとは何事か？…という矜持があったのでしょう。しかし、そもそも易経は人智を超えた宇宙の真理を知るテキストであり、その一つの手段として易占があります。孔子もそれは否定せず、何か悩むこと、判断に苦しむようなことはあり場合は易神に筮を立てて問う、これを「 君 動けば其の変を観て其の占(せん)を玩ぶ。 」と、易占の効用を否定しません。
森羅万象あらゆるものを形作る易の摂理を体得し、それでも迷う事有れば筮を立てて占う事で易神の神意を問うならば、自然と天より扶けが入り生きる上で迷いなく、易の表す「道」を迷うことなく進むことができるのです。
易照の方位予報 8月13日予報
方位予報図
予報詳報
北…🌤
吉方位（休門定位） お出かけした場合の方位事象…
金運…吉。方位地支の寅が妻財を帯びるので好調です。交友関係から何かプレゼントや金銭面で有利な話を持ち掛けられそうです。
交際運…吉。
仕事・功名・勝負運…吉。心身ともに前向き充実の吉方位で、仕事面では積極性を買われ、試合や勝負事は強氣な姿勢が奏功して好結果残せそうです。
健康…大きな崩れの心配はありません
北東…🌤
吉方位（生門旺相） お出かけした場合の方位事象…
金運…吉。方位地支が子孫を帯び願望叶う吉方位です。欲しい物が手に入ったり、お買い物期待以上の価値が在る物を手に入れられそうです。丑が父母を帯びるので、年長者や親から援助の申し入れがあったりしそうです
交際運…吉。家族や親族間で悩み事を打ち明けられたり、助力を乞われたりしそうです。ただし力になると、後々益となって返柄ってくる良縁です。見過ごさないようにしましょう
仕事・功名・勝負運…吉。年長者や上司からの依頼事をこなすと運氣が上昇します。厄介なことでも九星は一白水星回座で、冷静に判断すれば解決策が見いだせます。
健康…飲食が原因の腹下しや体調不良が心配な方位です
東…☂️
凶方位（五黄殺） お出かけした場合の方位事象…
金運…凶。お買い物、油断をして不良品をつかまされたり、相場より高いお買い物をしそうです。氣のゆるみから忘れもの、落とし物にも注意
交際運…凶。家族や親族間で悩み事を打ち明けられたり、助力を乞われたりしそうです。ただし力になると、後々益となって返柄ってくる良縁です。見過ごさないようにしましょう
仕事・功名・勝負運…凶。周囲に振り回されて多忙感を味わいやすい凶方位です。頼られてリーダーシップを発揮しようと頑張りますが空回りしがちです。達成感よりも疲労感だけが残りそうです
健康…方位地支は飲食を司る「妻財」が巡るので、特に寝食に関わ食あたりなどにご注意ください
南東…☁
平運方位（驚門剋） お出かけした場合の方位事象…
金運…やや凶。方位地支に巳(火)が官鬼を帯びるので、盗難や詐欺といった犯罪に注意な凶方位です。辰が父母尾を帯び官鬼を帯びる日辰から生を受けるのも、架空の投資話、甘いお誘いと屋内暗示。金銭に関わるお誘いほど慎重に対処しましょう
交際運…やや凶。交友関係から厄介事をもちこまれたり、悩み事を打ち明けられそうです。ただしこれを拒否することなくともに受け入れ、共感すると災い転じて福となす。関係が深まり相手からも感謝されそうです
仕事・功名・勝負運…やや吉。正攻法より奇襲が奏功します。営業や交渉事は少しサプライズ的な条件を含めると成約率が上昇しそう。自分よりも相手がミスを重ね乗じる隙がありそうです。
健康…方位地支が官鬼を帯びるので、体調を崩しやすい方位です。特に高血圧や熱中症にご注意ください。
南…☂️
凶方位（死門旺相） お出かけした場合の方位事象…
金運…凶。方位地支が官鬼を帯びて空亡するので、架空請求、儲け話にご注意ください。お買い物でも本当に必要か？価値があるか購入前に冷静に判断を
交際運…凶。トラブルや口論対立に巻き込まれやすい方位です。自身の意志とは別に交友関係から援軍陽性を求められ苦悩しそう
仕事・功名・勝負運…凶。方位地支空亡で、意慾、モチベーションと結果が反比例してストレスをかかえそうです。努力すれども報われない悪方位です
健康…心労重ねて意を傷めそうです
南西…🌤
吉方位（景門旺相） お出かけした場合の方位事象…
金運…やや凶。方位地支は破財星の兄弟が巡ります。九星は四緑木星でお買い物悩み多く決めきれなかったり、衝動買いの暗示があります。未が父母をおび官鬼を帯びる日辰から生を受けるので、交友関係からの甘いお誘い、投資話などは凶意が強いです。上手に断るが無難。
交際運…やや吉。方位地支の申(金)が兄弟を帯び、官鬼の日辰から合を受けるのでお出かけ先で仕事の悩みや課題など、同僚や友人知人に打ち明けると力になってくれそうです。あるいは自身がかける悩みや問題などを打ち明け、解決に導くチャンスです。降雨有関係が力になってくれるでしょう
仕事・功名・勝負運…吉。上司の覚えも良く陰に陽に援助を受けたり、同僚スタッフが力になってくれます。強気よりも素直、謙譲を心掛けると好結果を得られそうです
健康…大きな崩れはありませんが過食の暗示があります。
西…☂️
凶方位（暗剣殺） お出かけした場合の方位事象…
金運…凶。方位地支、破財の兄弟めぐり官鬼を帯びる日辰から剋を受けます。知人縁者からの金銭に関わる難題、勧誘がありそうですが、一見華やかでおいしい話に聞こえますが凶事です。断るが無難。お買い物では派手な物、高価なものに目が惹かれて散財に注意
交際運…凶。九星は九紫火星が巡り口論対立の暗示有。些細なことでカッカしそうです。
仕事・功名・勝負運…凶。営業や商売はライバルや同僚が足を引っ張りそうです。スタンドプレー、独断で物事をすすめようとすると周囲の反発を招きそうです。リーダーシップを発揮しようとして独善的にならないように注意が必要です
健康…ストレスからの高血圧に注意
北西…☂️
凶方位（日破） お出かけした場合の方位事象…
金運…凶。お買い物では欲しい物、目的の物が予想以上に高く予算オーバー、またはカード残高の不足で目的を達せられず。あるいは期待外れで氣持ちが萎えるかもしれません。ギャンブル関係も、子孫が日辰から剋を受けるので、当てが外れるでしょう
交際運…凶。言葉のやり取り、コミュニケーションでのトラブルが凶事を招きそうです。方位地支の亥(水)子孫を帯びて官鬼の日辰から生を受けるので、軽率な言動に注意
仕事・功名・勝負運…凶。目論見が外れたり、甘い見通しで事がうまく運びません。年長者、先輩や上司とのトラブルにも注意しましょう。
健康…何かと多忙な方位です。過労による腰痛や関節痛に注意しましょう
凶方位への処方箋
警戒方位…東、南、西、北西
東…南西（🌤）へ方位除けが可能です。現地入りが北東（🌤）となるよう調整して方位除けを行いましょう。
南……北東（🌤）へ方位除けが可能です。現地入りが南西（🌤）となるよう調整して方位除けを行いましょう。
西…南西（🌤）へ方位除けが可能です。現地入りが北（🌤）となるよう調整して方位除けを行いましょう。
北西…南西（🌤）へ方位除けが可能です。現地入りが北（🌤）となるよう調整して方位除けを行いましょう。
東西は特に凶意が強うので、吉方位での滞在時間を長めに取るとよいでしょう。吉方位での滞在時間の目安は30分超です。
氣學・本命星日運
13日注意本命星は、六白金星、七赤金星、九紫火星です。（お出かけの有無にかかわらず凶事発生しやすい一日となります）
六白金星…本命星は巽宮(木）に定位対冲で巡り宮を剋します。日辰から剋を受けるため衰運日です。交友関係や周囲の気配り等で、何かと金銭面で出費を迫られそうです。氣分的のもムラっ氣が大きいので、大散財とならないようにご注意ください。
七赤金星…本命星は中宮回座で発布塞がり。日辰から剋を受けて運気は低迷です。トラブルが多く解決しようとあくせくしますがうまくいかずストレスを溜めそうです。金銭面でもトラブル頻発しますので、支払いや買い物などは慎重な判断を。
九紫火星…本命星は兌宮(金)を剋し暗剣殺をかかえます。日辰と比和するので大きな運氣の低下はありませんが、日辰官鬼を帯びるので犯罪や、深刻なトラブルに巻き込まれたり、急な体調不良を感じやすい一日となるでしょう
出発吉刻
お出かけに適した吉刻は、辰刻、午刻、戌亥刻です。
氣學・日盤及び時盤では、午刻の北西、凶煞重なります。同時刻該当補遺へのお出かけはお控えください。
それでは13日が、皆様にとり最幸の一日となりますように！
本日もご覧いただきありがとうございます
易照が実現したいこと） 来年の四月には、鑑定のお志事を柱として多くの方々のお悩みの解決のお手伝いができています お悩みの解決のお手伝いができ、その解決を自分の事のように喜ぶ自分がいます 鑑定と「五行易」のセミナーなどで日々忙しいものの大変充実した日々を送っています 3年以内に「五行易」ないし運命學に関する本を出版し、読んでいただいた人々の開運、幸せになるお手伝いができ、喜びの感想をたくさんいただいています
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