「五行易」の上達の道は、とにかく「実践」と「検証」の繰り返しです。今回は、まず占い方、卦の出し方を覚えましょう。 ⇊入門編①はこちらからどうぞ⇊
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☯この記事で解説すること☯ ①用意するもの ②占日(せんじつ) 占う(年)月日 ③占的(せんてき) 占う目的 ④用神の選定 ⑤立卦(りっか) 卦を出す
「五行易」の占い方
①用意するもの
占う前に次のものをご用意ください。
○紙(ノート)と筆記用具
メモ用紙のようなものでも良いですが、記録として残しておきたいので
ノートタイプ、できればシートが「方眼」となってるタイプが使いやすいです。筆記具は一色だけでなく、三色ぐらいあった方が便利です
○10円玉6枚
房主は筮竹、八面賽子を使いますが、入門編なので手近な物を利用します。古式では古い銅貨を使うようです。コインなら何でもよいのですが、銅は熱伝導が高いため、占う人の思いが伝わりやすいようです。
○カレンダー
旧暦対応の表記のある物をご用意ください。(ネットでも検索できます)
使用するのは「辰月丙戌日」…のような表記のある物で、「六曜(大安・仏滅)」表記のことではありません。空亡表を添付しておきますので、占った日より最初の「甲○」まで逆算して、表より空亡を確認してください
②占日(占う月日)
カレンダーで占う月日を確認します。この日にちを誤ると占った結果が大きく変わってしまうことがありますので、暦は正確に記録してください。
手元のノートに「(丑年)辰月丁亥日 午未空亡」のように記録します。(空亡は上記表より割り出します) 尚、年は年占の時以外は使用しませんので、省略しても構いません。
③占的(占う目的)
次に占いたい目的を決めます。慣れるまでは「明日の天気は晴れるか?」や「明日の運勢は吉か凶か?」のような答えが明確に出る問いを発した方が良いです。
良くない問いの例として
「AかBで迷っているがどちらが良いか?」…のような問いでは、はっきりとした答えを得られません。もし上のような問いの答えを知りたい場合は
「Aを選んだらどうなるか?」
「Bを選んだらどうなるか?」
の二回に分けて占い、それぞれの吉凶の優劣から結論を出すべきです。また、複雑な問いや「勝負占(野球チームの試合の勝者等)」は、初心者には難易度が高いです。まずは自分のことから占うことをお勧めします。
占う目的を決めたら、ノートに「占的 ●●」と記録しておきます。
初めて「五行易」で占う人向けのおススメの占的をいかに記しておきます
「明日の運勢」
「明日の金運」(商売をしている人でしたら売り上げの多寡)
「お出かけの吉凶」
「健康運」
「相性占い」
等が入門の占う目的として結果が出しやすく、「五行易」の理論の理解が進むでしょう。
④用神の選定
「五行易」で占う目的に応じ、吉凶の判断を中心的に見ていく爻を「用神(ようじん)」と呼びます。この時用神の選定を間違ってしまうと、判断も大きく異なってしまいますので用神の選定は占う目的に応じて慎重に選定してください。
上記に挙げた占的での用神は以下の通りです。
「明日の運勢」…世爻(せこう)を用神とします 「明日の金運」…「妻財(さいざい)」を用神とします 「お出かけの吉凶」…世爻を出発地、応爻(おうこう)を目的地とします 「健康運」…「官鬼」を用神とします。 「相性占い」…世爻を自分、応爻を相手と見ます
※世爻、応爻や「妻財」といった用語については次回解説します
用神を選んだら、ノートに「用神○○」と記述しておきます
⑤立卦(卦の出し方)
ノートに占う日の暦「辰月丙戌日 午未空亡」、及び占的「○○」用神「▽▽」と記入したら、用意した10円玉6枚を両手の中に収め、軽く目をつむり占う目的を頭の中で念じながらコインを手の中で振ります。
(問いの例)「明日の運勢を占います。用神は世爻が強ければ吉。弱ければ凶です…」
※流派によって、振る回数なども決められているようですが、特に決まりはありません。コインは手の中で転がりにくいので、少し手を膨らませて手の中でコインがじゃらじゃら音を立てるぐらいで振ります
振り終わったコインを手の中で重ね合わせ、目をつむったまま下から上に一枚ずつ並べてゆきます。
この時の表と裏が易の爻の陰陽になります。
どちらに陰陽をあてはめても構いませんが、一度決めた後は、コロコロ変えないようにしましょう。
ここでは「宇治平等院」の描かれている方を「表=陽」、「10」と数字の書かれている方を「裏=陰」で解説していきます。
この時、もしコインを振っているときに手の中からコインがこぼれてしまっても、そのままにします。転がって出た面を最初の一枚目に採用してください。
左は例ですが、出たコイン面をもとにノートに易の陰陽のシンボルを記入していきます。
本卦を出し終わったら之卦となります。先ほどと同様に軽く目をつむり、頭の中で占う目的を再度念じつつコインを手の中で振ります。振り終わったコインを先ほどと同様に下から上に向かって一枚ずつ並べてゆき、表裏に応じた意匠をノートに書き写していきます。
尚、コインを並べる順序は「下から上」です。氣分に応じて上から並べたり、真ん中から上下逆さまに並べることはしないでください。
以上で、卦を出すところまで解説しました。
次回は出した卦から吉凶を断じていきます。
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