易経 繋辞下伝を読み解く
履はもって行ないを和す。謙はもって礼を制す。復はもってみずから知る。恒はもって徳を一にす。損はもって害に遠ざかる。益はもって利を興す。困はもって怨(うら)みを寡(すくな)くす。井はもって義を弁ず。巽はもって権を行なう。(繋辞下伝第7章第4節)
「履はもって行ないを和す。謙はもって礼を制す。復はもってみずから知る。恒はもって徳を一にす。損はもって害に遠ざかる。益はもって利を興す。困はもって怨みを寡くす。井はもって義を弁ず。巽はもって権を行なう。」
「天沢履の卦においては、礼節ある振る舞いや行いから秩序が生み出されると説く。地山謙の卦においては、礼節の基には謙譲の徳があると説く。地雷復の卦においては、過ちや小悪を悔い改めて正道に戻ることで初めて徳の本質に復(帰)ることが出来ると説く。雷風恒の卦においては、その過ちを悔いては正道に戻ることが徳の本質を強め、徳行一致を確固たるものとすることを説くのである。山沢損の卦においては、自身の欲望を減らすことが、かえって他者からのあらぬ怨みや迫害から遠ざかることを説くのである。風雷益の卦においては、利よりも徳を積み増すことがかえって利につながることを説くのである。沢水困の卦においては、例え困難に遭遇し、困窮するような時に遭っても徳を本とし天を恨んだり他者にその責任を転嫁することなければ、人から恨まれることが少なくなることを説くのである。水風井の卦においては、不動の井戸の徳を以て、心を穏やかにして何事にも動じず、その徳を養うことを専らとすれば、正しい思慮、思考を以て物事の正邪善悪を正しく分別することが出来ることを説くのである。巽為風の卦においては、風の徳の様に巽順、下座に徹すれば世の中の事象の軽重を即座に判断し、形式や手段方法にこだわることなく柔軟に物事に対処できることを説くのである。」
君子、困難に当たっては…?
前節を承け、君子が困難、苦難、憂患の道をいかに避け、あるいは困難に当たってはどのように対処すべきかを引用する9つの卦を例に詳説します。
すでに第2節でも述べてきた所でありますが、天沢履の説く礼節というものは、しなければならないという規範ではなく、守らなければならない規則ではないけれども、それをわきまえていれば他者と無用な軋轢を生じないのです。
地山謙においては、その礼節を守るという道徳心は謙譲の意識より生じる。俺が、私が…と言う自我を抑制することが、諸悪に走ろうとする己を抑制する理性を養い、社会に出て多くの人と交わったり、組織に属する時の処世術の基礎となります。
地雷復においては、自我が芽生えまた、家族以外の人との交わる機会が多くなれななるほど、自己愛から、また周囲からの誘いに乗じ「これぐらいならば…」という規を超えてしまう。しかし一たびその規を超えてしまうと、慢心からさらにその規を広げ、己が持つ良心、正道から次第に遠ざかってしまうことを戒めています。
雷風恒においては、自身の履み行う行為、行動に確固たる信念を貫けば、ますますその徳というものはハッキリと、生きる上での指標としてその人の歩む道に迷うことなく導くことを説きます、
山沢損においては、社会に出、活躍する機会が増えれば増えるほど、様々な誘惑、自己愛と現実へのギャップに悩み苦しむことがあるが、そこに節度、節制を求め時に利に浴するような好機があっても、それを貪ることをしなければ、他者に恨みや妬みを買うことなく無用な災いを避け得ることを説きます。
風雷益においては、私よりも公。幸田露伴が『幸福論』で述べるところの「植福」、『中庸』に述べるところの「積善家の家には余慶有り」、老子が述べるところの「その身(み)を後にして而(しか)も身は先(さき)んじ」であれば、かえってその身に利をもたらすことを説きます。
そうであっても、時として時代や環境が困難として君子の身に降りかかることがあります。沢水困の卦の処し方は孟子がこの様に述べています。
「天のまさに大任をこの人に降くださんとするや、必ずまずその心志(しんし)を苦しめ、その筋骨を労し、その体膚(たいふ)を餓えしめ、その身を空乏(くうぼう)にし、行いにはその為すところを仏乱(ふつらん)す。」(孟子)
もし君子の身であって困窮にくるしむ事があっても、その咎を天や時代、環境、または自分の周囲に求めず泰然としているのであれば、誰からも非難されることなくむしろ周囲から衆望を集めると説きます。
水風井においては、沢水困の時を経たのであればその心は不動であり、いかなる環境にあっても君子は他者を思い、その知徳を施すことができようと説きます。
天地の間に並び立つ”人間”たれ
巽為風において、君子は誇らず、奢らず、喜怒哀楽を超越したところで成すべきことを行うとする。ここに至る境地を老子は以下の様に評します。
「怨みに報いるに徳を以ってす」(老子道徳経第63章)
一方で孔子はこれをこのように評します。
或(あ)るひと曰(いわ)く、”徳を以(もっ)て怨(うら)みに報ゆれば何如(いかん)”と。子(し)曰く、”何を以てか徳に報いん。直(ちょく)を以て怨みに報い、徳を以て徳に報いよ”と。(論語憲問第14-36)
老子も、孔子も言わんとしているところは同じです。
老子の言う“ 徳 と”は、天地が持つような“徳”であり、善悪や損得を超えた人為の範疇から超えた高い“徳”です。
一方で孔子は“直”と“徳”を使い分けます。孔子の言う所の“徳”とは“仁”であり、老子の言う所の徳とは若干狭義です。老子の時は天徳、地徳、人徳に区別を設けずそれらを総称して“徳”とする。一方で、孔子は天徳、地徳と並び立つ人徳の道を模索しました。
これは易経を学び、これを活かすことに大いなる時を捧げ、そこより儒教の基礎根本である「大学」の道に至った孔子の思想の結実の集成です。
孔子の説く”徳”とは、天と地の間に並び立つ人間の果たすべき”徳”。これは天の徳、地の徳と同様に人間もまた、そこに善悪や損得を排し、人間としての役割を果たす事。これはすなわち天と地の徳を応用し、環境を変える、この世界の生きとし生けるものすべてが等しく、その発展生成の恩恵を受けられるよう、天地間に広がるこの世界を、より良く改善する事にあります。
孔子の説く”仁”とは端的に表せば他者への思いやりです。渇水にあえぐ植物を見ればそこに水路をひいて、緑豊かな大地とする。飢えに苦しむ動物を見ては、囲い養うように、この世界に生きる全ての動植物がより良い環境下に生育できるように、その施しを行うことが出来るのは人間だけです。これが仁に根差した人間の徳、”人徳”です。
「仁」は「人」と「二」でなります。「二」とは天と地のことであり、その間に立つ人間の成すべきこと、その納める徳を「仁」とした孔子の深い洞察力と、その熱い思いは止むことがない風の様にあまねく、等しく後代まで伝えていくべき先哲の教えと感じます。
易照の方位予報 2月7日予報
方位予報図
予報詳報
北☂️
凶方位(死門・暗剣殺同会) お出かけした場合の方位事象…
金運…凶。方位地支は兄弟を帯び六白金星が同会する暗剣殺方位です。ギャンブルは番狂わせが多いので手を出さない方が無難、気ばかりが大きくなり掛け金も高くなりがちです。お買い物は九星六白金星が巡り、勧誘宣伝に乗せられて、分不相応な高級品に手を出してしまいそうです。
交際運…凶。カップルは相手の浮気を疑ったり自身が疑われる場面がありそうです。相手都合で、予定がキャンセルになったり、相手に約束を破られることがありそうです
仕事、交渉、勝負運…凶。仕事では同僚が足を引っ張りそう。同僚の過失の後始末に追われて本業に手が付けられないでしょう。交渉事、強氣は裏目。相手がハードルを上げてきそうです。相手がライバル企業と相見積もりを取っている場合があります。勝負事、リーダーシップを発揮しようとしますが、周囲が付いてこず孤立しそうです。
健康…めまい、高血圧、頭のケガなど
北東🌤
吉方位(景門旺相) お出かけした場合の方位事象…
金運…吉。方位地支は寅が子と官鬼を帯びて四緑木星が同会します。お買い物はお出かけ先で思わぬバーゲンが行われていたり、お買い得情報を耳にしそうです。ギャンブルは勝負運強く、思わぬ勝利を引き寄せそう。
交際運…吉。飲食が吉。腹を割った本音トークを楽しめるでしょう。お悩み相談にも良い方位です。ただしカップルは火性が強く、意見が衝突しがちです。
仕事、交渉、勝負運…吉。仕事では、部下の好アシストで、難事業、難題をクリアしそうです。交渉事、提示条件に相手態度が軟化、成約に向けて動き出しそうです。勝負事、相手に先手を取らせるとミスを誘えて好機を招き寄せそうです。
健康…大きく崩れませんが、左手や左足に怪我を負いそうです。
東☂️
凶方位(杜門旺相) お出かけした場合の方位事象…
金運…凶。方位地支は子孫を帯び八白土星と同会します。注意力散漫で、貴重品の紛失、落とし物にご注意ください。お買い物物欲が強くなり衝動買いの多い方位。借金したり無理なローンを組んでまで欲しくなるので自制を心がけましょう。ギャンブル思わぬ幸運で勝利を引き当てたりしますが、かえってのめり込んで大金を注ぎ込んでしまいそうです。
交際運…吉。飲食を伴うと会話も弾んで楽しいでしょう。お悩み相談にも吉。有益な助言やヒント、助力を得やすい方位です。カップルは火性が強く口論が多い凶方位となります。
仕事、交渉、勝負運…凶。仕事では、部下の過失、自身の勇み足などから失敗して滞りそうです。交渉事、雰囲気は和やかでも、相手の態度は強硬でプレゼンにも反応を示さず難航しそう。勝負事、難敵です。攻め手を欠いて苦戦しそう
健康…過労からの腰痛、ひざ痛等
南東☂️
凶方位(傷門旺相) お出かけした場合の方位事象…
金運…吉凶半々。方位地支は辰の官鬼と妻財を帯び九紫火星が同会します。貴重品の盗難に注意な方位です。九星は九紫火星がめぐりお買い物、キャッチセールスやコピーに冷静な判断ができず乗せられやすいです。ギャンブルは強い傷門が巡り、勘が冴えて一山当てる場面がありそうです。
交際運…凶。些細なことで感情的になりやすい方位です。舌禍口論対立に注意。連絡が取れなくなったり、SNSのメッセージにレスポンスが無かったりします。メールの不達、誤送信等に注意しましょう。
仕事、交渉、勝負運…凶。仕事では上司からの依頼事、雑用が多く自分お行実が停滞しそうです。交渉事、書類や条件等に不備があり、振出しに戻りそうです。勝負事、難敵です。攻め手を欠いて熱くなって、かえって攻守ともに空回りしがちです。
健康…のぼせ、ノイローゼ、呼吸器系の炎症、左手足のケガや火傷
南☁
吉凶半々方位(生門旺相・五黄殺同会) お出かけした場合の方位事象…
金運…やや凶。方位地支妻財を帯びる五黄殺方位です。うっかり貴重品の忘れ物や落とし物に注意。お買い物は、耳触りの良い宣伝文句につられ衝動買いしそうな方位。予想外の請求に驚くこともありそうです。ギャンブルは勝ったり負けたりですが、回数を重ねると負けが先行します。引き際を見極めましょう。
交際運…吉凶半々。楽しい雰囲気が、軽率な一言で一転場が冷え込んだり、相手との距離感を生じてしまうことがありそうです。言動舌禍注意の方位。
仕事、交渉、勝負運…吉凶半々。仕事では、取り組んできたことにひと段落区切りを得られそうですが、思っていたより成果が出ないでしょう。交渉事こちらからの条件提示、プレゼンに相手の犯奥羽が今一つ。手ごたえをつかめず仕切り直しとなりそうです。勝負事、奇襲や作戦が空転して思い通りにいきません。
健康…過食の暗示があります。
南西⛅
小吉方位(休門休囚) お出かけした場合の方位事象…
金運…吉。方位地支は父母と官鬼を帯び七赤金星と同会するのでギャンブル運が好調です。想わぬ大穴を引き当てて、臨時収入も期待できます。お買い物は、事前にお得なセール情報を入手できそうですが、見ると聞くとは違っていて、価格に見合う品質や色やデザインが不満に感じたりしそう
交際運…やや吉。飲食を伴うとさらに吉。お悩みや問題ごとの相談に吉。上司や先輩、年長者、又は公的な窓口も良いでしょう。但し言葉遣いに注意。不注意な言葉、軽率な言動が咎められる一面がありそうです
仕事、交渉、勝負運…吉。上司からの助力、助言を得られやすく、大きな成果を上げられそうな好方位です。交渉事、熱心な説明や説得が相手の心を動かして、成約に向けて動き出しそうです。勝負事、奇襲や作戦が的中して有利な展開に持ち込めそうです。
健康…大きく崩れることはありませんが、胃が少しお疲れ気味です。
西☁
吉凶半々(開門旺相・日破同会)お出かけした場合の方位事象…
金運…やや凶。方位地支は官鬼を帯び三碧木星が定位対冲で同会します。貴重品の紛失や盗難に注意、また取り込み詐欺、架空の儲け話への勧誘の多い凶方位です。お買い物は物欲が強くなり、見た目や宣伝、耳触りの良い宣伝に乗せられて大散財しそう。ギャンブルは、負け続け、回数を重ねれば重ねるほど損失膨らみます。
交際運…凶。お互いに疑心暗鬼。相手に嘘をつかれたり嘘を疑ったり、だまされたりしそうです。金銭に関わる相談事や勧誘に警戒ください。また些細なことで口論となりやすいので、カップルは特に凶
仕事、交渉、勝負運…やや凶。仕事では、過失により取引先からクレームがついたり、口が災いして職場内の人間関係が冷え込んだりしそうです。交渉事、相手の態度は強硬です。提示した条件に相手の反応は鈍く、さらなる譲歩を求められたり、手応えなく成果を得られないでしょう。勝負事、難敵に遭遇しそうです。味方もミス多く、攻め手を欠いて苦戦しそうです。
健康…食あたりに注意。
北西☁
吉凶半々方位(驚門休囚)お出かけした場合の方位事象…
金運…吉凶半々。方位地支は兄弟と官鬼を帯び二黒土星が同会します。お買い物はつまらない物に氣が惹かれ、衝動買いして後悔しそう。ギャンブルは勝ち腰も負け越しも無く、余り面白くありません。
交際運…やや凶。相手の話に興味が持てず上の空、曖昧な返事や反応をしてしまい、相手の反感を買いそうです。
仕事、交渉、勝負運…吉凶半々。同僚からの頼まれごとや、取引先からの緊急案件が飛び込んで振り回されそうです。交渉事、ライバルの条件提示に相手の態度が変わって、手ごたえを感じられません。勝負事、接戦を強いられそうです。競り合う神経戦が続いそうです
健康…過食の暗示がありますので飲食注意。
凶方位への処方箋
警戒方位…北☂️、東☂️、南東☂️
北☂️…南西⛅に方位除けが可能です。吉方位に移動後、現地への移動が北東🌤となるように調整して方位除けを行いましょう。南西は吉意が弱いので、滞在時間を長めに取るか、吉刻を利用して現地に移動するとよいでしょう。
東☂️、南東☂️…効果的な方位除けが難しい方位です。北東🌤の吉方位で吉運氣を取り入れてから、吉刻を利用して移動するとよいでしょう。
氣學・本命星日運
7日注意本命星は、一白水星、三碧木星、四緑木星、七赤金星です。(お出かけの有無に関わらず驚事発生しやすい一日となります)
一白水星…本命星は中宮で八方ふさがりです。中宮は日辰から剋を受け、運氣低迷の衰運日です。人間関係においてストレスを感じやすい一日です。周囲への氣使いに疲れてしまったり、友人同士との争いの仲裁に入ったり、薪揉まれて苦労しそうです
三碧木星…本命星は兌宮(金)より剋を受け定位対冲です。兌宮(金)には日破が重なる為、運氣低迷の衰運日です。口は禍の元。軽率な言動や、言葉の行き違いから周囲の誤解を招き軋轢生じやすい一日です。
四緑木星…本命星は艮宮(土)を剋す殺氣。艮宮(土)は日辰から剋を受けるため、運氣低迷の衰運日です。過失から事故を起こしたり、それに伴い怪我をすることがありそうです。行動は慎重に
七赤金星…本命星は坤宮(土)から生を受けますが、回座するこんきゅは日辰から剋を受けるため運氣低迷の衰運日です。事故や怪我の多い一日です。行動はいつも以上に慎重に。成れない場所への移動、運転は特にご注意ください。
出発吉刻
お出かけに適した吉刻は、寅卯刻(寅刻大吉)、午未刻(午刻大吉)です。
凶方位へのお出かけは、早朝か正午から午後2時前後の出発が良いでしょう。
氣學・日盤及び時盤では、寅刻、卯刻及び午刻の東に凶煞重なります。
同時刻凶煞方位へのお出かけはお控えください。
それでは7日が、皆様にとり最幸の一日となりますように!
本日もご覧いただきありがとうございます。
(易照が実現したいこと) 今年の四月には、鑑定のお志事を柱として多くの方々のお悩みの解決のお手伝いができています お悩みの解決のお手伝いができ、その解決を自分の事のように喜ぶ自分がいます 鑑定と「五行易」のセミナーなどで日々忙しいものの大変充実した日々を送っています 3年以内に「五行易」ないし運命學に関する本を出版し、読んでいただいた人々の開運、幸せになるお手伝いができ、喜びの感想をたくさんいただいています
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