桜田虎門「五行易指南」現代語訳⑪

「五行易指南」現代語訳
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桜田虎門「五行易指南」現代語訳⑪

桜田虎門「五行易指南」現代語訳⑩
用神の選択についての解説です

巻2 原神忌神仇神

原神とは用神(の五行)を生じる爻を言う。

忌神とは用神(の五行)を剋するを生じる爻を言う。

仇神とは忌神(の五行)を生じ、原神(の五行)を剋する爻を言う。

例えば父母を用神とする時は、官鬼を原神とし、妻財が忌神となり、妻財を生じる子孫は仇神となる。

子孫が用神の場合には、兄弟を原神として父母が忌神となり官鬼を仇神とするのである。

このような法則を以て、用神が帯びる六親をもって原神、忌神、仇神を推断するとよいだろう。

もし用神が旺相して、この時原神も力強くその勢い盛んであれば、倍々の吉と断じる。

しかしもし、用神が空亡したり月破を受けたり休囚したり、伏神するような時に、原神が旺相するのであればその時に(※1)逢えば必ず発展発達を見るであろう。

もし、用神が月日の生や比和を受けて旺相しその勢いが盛んであったとしても、原神が暦に休囚していたり、静爻であったり、あるいは動爻であっても墓絶空亡や日辰の冲を受けて冲散するような衰爻であったり、あるいは仇神が旺相して原神を剋冲するような時、または原神が発動して回頭の剋に変じるような時は、原神は用神を生じることができないので、植物が根に傷を負いそれ以上成長できなかったり、やがては枯れ朽ちていくように物事は不成就と断じるのである。(※2)

(※1)原神の帯びる地支と同じ月や日が巡ってくる値月、値日あるいは原神が帯びる地支と合冲の関係となる月日に事の成就を示す応期を求めています。ただし用神がすでに月建や日辰から剋や破を受け、かつ静爻のような衰爻である時に、原神がいかに旺相であってもこれを生じるには能わずという判断を下します。これを根の無い草木に水や肥料を与えるようなもので「根帯無し」と表現します。従ってこの句の解釈、まず先に用神の旺衰を断じる必要があります。
(※2)「五行易」の解釈に慣れてくると、原神や仇神の動きに囚われかえってその占断を誤ることがあります。占断の要諦は、あくまでも用神と忌神の力関係にあり、いかに旺相の忌神といえども、爻の発動を見なければ忌神は用神を剋せないのです。まずは一義的に用神忌神の力関係や発動の有無より吉凶を断じ、その上で原神仇神の作用を見る。原神仇神の作用は吉凶に直接かかわらない副次的な作用と解釈するべきです。
桜田虎門「五行易指南」現代語訳⑫
各種占断における父母爻の解釈
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