桜田虎門「五行易指南」現代語訳 52

「地水師」

〇一般人がこの卦を得た時は凶である。組織の長や社長などの将才がある者は、その行いを慎んで慎重に事に当たれば幸を得ることがある
〇大事業は必ず苦労を経たのちに成就を見る時
〇誰かを侮ったり、軽んじて自ら驕り高ぶるものは必ず凶災に見舞われる時
〇人と相争ったり、競いあうような態度を示さなければ周囲から慕われる時であるが、一方でお互いにライバル視したり、心中では相手に負けたくないという心を抱くときである
〇人が多く集まる時。人が自分に従う時であるが、あまり助けにはならない時である。
〇人を欺いたり、欺くために権謀術数をめぐらす時、一方で他人から欺かれ悩みを抱える時。慎むべき時である。
〇思わぬ幸運に見舞われることがあるが、それに安心していると足元をすくわれる時である。
〇女難、盗難に遭う時である
〇誰かと喧嘩をしたり、相争う時。喧嘩、闘争まで発展しなくても、双方怒りを覚えやすい時である
〇すべて不忠、不正のことは必ず災いがある時である
〇天氣。雨または曇り
〇人物。苦労や悩みを抱えた人。組織の長や統率者。頭の良い人
〇婚姻、恋愛。凶。相争う
〇出産。やや凶。妊娠の有無を占ってこの卦を得たら流産することがある
〇転居、住居。凶。物件も問題多い
〇士官、就職。吉。大いに用いられ重用されることがる
〇旅行。凶。盗難に注意
〇商い求財。凶、得難い。
〇待ち人。来る。
〇病氣。急に悪化する。或いは長引く
〇失せ物。見つからない
〇探し人。良く探せば見つかる。あるいは仲間のところや、親族のところに匿われている
〇訴訟。証人や証拠が多ければ有利。そうでなければ不利。
新井白蛾先生注釈
何ごとも入り組んで解決しにくい時である。求材は有徳の士は得られるが、凡人は得難い時である。但し利己を追求せず他者を利するようなことは成る。天候は晴れ。婚姻は口舌の禍多き時。


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