占的「督促状は無視して大丈夫か?」
立卦及び卦象
本卦「天風姤」、之卦「沢水困」を得ました。
本卦は思いがけない遭遇を意味しますから、身に覚えの無い負債の督促を受けた様子。
之卦は困惑、果たして督促状を無視した結果困惑するのは相談者はなのか、あるいは債権者なのか?どちらでしょう?
用神は負債ですから兄弟を用神とします。
旺相の兄弟ならば督促状を無視すると負債の返済義務が生じる、一方で衰弱の兄弟ならば無視しても差し障りがないと判断します。
用神は三爻、世爻は初爻ですから負債額は相談者が肩代わりできる金額ではありません。月建に生、日辰に生で旺相する兄弟ですが空亡します。空亡するので身に覚えが無い負債。
ただし発動して回頭剋となりますから、用神は自壊。ここから無視してしまって問題ありません。
世爻は父母を帯びます。父母は文書で、督促状を受け取った様子。日辰は未、世爻は丑で相冲、冲を受ける世爻は暗動します。督促状の文面から時効援用の手続きをとるべきかどうか不安になっている様子です
応爻は債権者、官鬼を帯びて法的措置移行をちらつかせています。
ただし,ここで世爻が時効援用の手続きを進めてしまうと、世爻は巳酉丑(金局三合)の三合墓。手続きを進めるということは世爻が発度することとなります。墓爻が発動すると兄弟の酉を墓に納める作用があります。つまりご自身が行動するとかえって負債を背負い込むことになります。
上爻の父母は送り続けられてきた督促状。ただしこれが退神に化しますから、放置すれば次第に届かなくなる様子。
相談者は亡くなった男性の元自宅に届く郵便物の転送措置をおこなっていましたが、財産手続き上必要がなければ、転送手続きを止めるようアドバイスしました。
債権者は男性が亡くなった事は知らない様子、これが応爻の合起で、定期的に機械的に督促状を送っている様子。
元より男性の負債は相談者の養子縁組前の負債ですから、督促状を宛先人不明で送付元に返送されれば、債権者は負債の連帯保証人に債権回収を振り向けるでしょうから、相談者にはなんら不利益は生じません。
これが退神の父母の未と世爻の相冲の関係で、督促状は相談者ではなく、連帯保証人に届くようになるでしょう。
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