論語と易経 66
天沢履 上爻「履を視て祥(しょう)を考(かんが)う。其れ旋(めぐ)れば元吉」
子游曰わく、「子夏の門人、小子、洒掃(さいそう)応対進退に當(あた)りては則ち可なり。抑(そもそも)末なり。之に本づくれば則ち無し。之を如何。」 子夏之を聞きて曰わく、「噫(ああ)、言游過てり。君子の道は孰れをか先に傳(つた)え、孰れをか後に倦まん。諸を草木の區(く)して以て別(わか)つに譬(たとう)う。君子の道は焉(いずく)んぞ誣(し)うべけんや。始有り卒(おわり)有る者は、其れ唯聖人か」(子張第19-12) 子游は言った。 「子夏の門人弟子たちは、掃除や応対などの作法については会得し、実践できているが、そもそもそれは“礼”においては初歩的なものである。その“礼”においての根本的な部分はまだ教えられていないようだが、果たしてそれで良いのであろうか?」 子游の言葉を伝え聞いた子夏はこう言った 「ああ、游の言うことは間違っている。君子の道、そもそも“道”というものは何を教え、何を後にすべきかなどと一律に決められるものでは無い。例えば草木が種類に応じてその栽培方法が異なるので、区別して植えるようものだ。君子の道は、各々の個性を無視して順序だてて教えるものでは無いし、もしそれができるという者がいるとすれば、それこそその人は聖人であろう」
天沢履とは手順、物事の順序、極まりをその段階において忠実、着実に履み行うことを求められる卦徳があります。
上爻においては、それらの行いの集大成であり自らの行動、言動を省みて吉凶を断じる段階にあります。
爻辞の「祥」とは「兆し」であり、その履み行ってきた行動、言動から降りかかる未来を予測する。それが続く「考う」という言葉であり、積み重ねてきた行動、言動が道に適った物であれば大いに吉を得る…、良くも悪くも自身の行いが結果で現れる段階です。
引用の論語の一節、孔子の高弟の一人、子游が子夏の私塾の指導法を見て評した発言に対し、子夏が反論します。
禅僧の修行もそうですが、その物事の本質、心を教えるのではなく、掃除や炊事といった所作の中にその真理が宿る。
前週においてはこれを「作務」と呼んで、これらを着実に、連続的にこなす中で本人が氣付く、たどり着く真理がある。
こと、禅宗の修行僧たちが、広い仏閣の木床を四つん這いになって、素足素手で雑巾がけを行うことは特に意義があるとされ、東洋哲学の大家、安岡正篤氏も思考に詰まると四つん這いになって部屋中を歩いて思索にふけることを勧めています。
物事の変化の「兆し」。子の兆しとは日常の中でつい見逃してしまいそうな微細な変化。虫の知らせと評されるような類でありますから、よほど神経を研ぎ澄ましているか、常に目線を低く下座業に徹していなければなかなか氣付けない。
下座業とは、子游が軽視した掃除応対といったごく日常の作務を指し、ここがおろそかであるならばその微細な変化、兆しに気付くことが出来ません。
房主も、「日本を美しくする会」の活動に賛同し、街頭清掃などの活動に長く関わっていますが、「掃除」という行為その物が「氣付き」の連続です。
卑近な例を申し上げれば、自動車に乗っていて道行く小さな虫の気付いたり、あるいは歩いていて踏み出す一歩先を行く小さなアリに気付いて踏み出す足の運び先を変えたりします。
それと気づかず、虫を踏みつぶしてしまったとしても咎められるものではありませんが、この繰り返しが大きな災禍となってわが身にかかってくることがあるということは、運命學に携わる者として理解、そしてそれを信じざるを得ません。
実際に、立占の場においても捌く筮竹が乱れたり、立筮中に外から聞こえてくる物音についても意識を払います。
それらもまた易神からのメッセージと考えるからです。
論語と易経 66 易照の方位予報 10月25日予報
方位予報図
25日注意本命星は、六白金星です。(お出かけの有無に関わらず驚事発生しやすい一日となります)
六白金星…本命星は勧誘に泄氣して、暗剣殺をかかえます。人間関係のトラブルに巻き込まれやすいです。争いごとの仲裁に入ると、とばっちりを受けたり、あらぬ誤解を招いて苦悩しそうです。体調不良を起こしやすいので、体調管理に留意しましょう。
出発吉刻
お出かけに適した吉刻は、丑刻、午未刻(午刻大吉)、戌亥刻です。
凶方位への出発は正午前後の出発が良いでしょう。
氣學・日盤及び時盤では、午刻の南と南東、戌亥刻の南東に凶煞重なります。
同時刻凶煞方位へのお出かけはお控えください。
それでは25日が、皆様にとり最幸の一日となりますように!
本日もご覧いただきありがとうございます
(易照が実現したいこと) 今年の四月には、鑑定のお志事を柱として多くの方々のお悩みの解決のお手伝いができています お悩みの解決のお手伝いができ、その解決を自分の事のように喜ぶ自分がいます 鑑定と「五行易」のセミナーなどで日々忙しいものの大変充実した日々を送っています 3年以内に「五行易」ないし運命學に関する本を出版し、読んでいただいた人々の開運、幸せになるお手伝いができ、喜びの感想をたくさんいただいています
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