お相手の気持ちと、今後関係の発展性は?(同性愛の場合の用神は?)

五行易占例
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占的「(年上の同性に恋心を抱いている)お相手の気持ちと、今後関係の発展性は?」

立卦及び卦象

本卦「沢風大過」、之卦は「地山謙」を得ました。

本卦は嵐の卦で、お二人の間で何か大きな波乱があったようです。

聞けば、相談者が自分の思いをお相手に伝えた所、まんざらでもない返答を得て安心してしまったところ、その後のやり取りにお相手が物足りなさを感じ、相手から「交際相手(男性)が出来た」…と言うラインでのメッセージを機に、相手との関係が疎遠になってしまったということです。

之卦は地山謙で謙虚謙譲。腰を低く、下手に出て関係修復を臨む形です。

用神は女命の恋愛相談ですから、セオリーでは交際相手が同性であっても官鬼(女性から見た男性)を選びたいところです。

しかし、この卦はあえて妻財を用神としました。

用神は上爻の妻財。朱雀を帯び情熱の塊のような人。お洒落でトークもうまいでしょうと人物像を相談者にお伝えしたところ人格がぴったり一致します。

上爻ですから相談者より年も離れています。

勿論官鬼で取っても世爻より上の五爻に現れていますからここでも年上という情報で読み解けるのですが、この卦はとある理由で上爻を用神としました。

官鬼を用神としても占断的には余り変わらない卦ではありますが、恋愛相談に限らず多くの相談は「吉凶」よりも、それを踏まえてどのように行動すべきかを伝えることが大事になってきますから、特に恋愛相談においては相手の性格、嗜好を詳らかにする必要があります。

ここで用神を五爻に取ってしまうと、朱雀と青龍そして東占房オリジナルの性格分析において、五爻と上爻では性格が大きく変わってきてしまうので、取るべき行動や相手の攻略方法が異なってしまいます。

そして、この卦において敢て上爻を用神とした理由は、少々特異なものが卦の中に在るからです。

違和感に氣付くことが大事

易経の本質は「中庸」を保つということにあります。

「太過」という概念が有るように、強すぎるものはくじき、弱すぎるものに救いを与える…という性質が有ります。

同様に、得卦の中に特異な動き、作用が有るものに神機が宿ります。

今回、あえて上爻を用神とした理由は、世爻下に伏神する子孫の午(火)です。

官鬼を用神とした場合、子孫は忌神となります。

一方で妻財を用神とするならば、子孫はその原神となります。

相談内容は、交際相手との今後…という前向きな相談です。もしこれが相手と別れたい、別の相手を探している…のようなネガティブな相談であれば官鬼を用神としたでしょう。

しかし相談内容は、相手に別の交際相手がいるのか?復縁は難しいのか?といった相談であることと、そしてこの伏神が日辰と同じであることが決め手です。

伏神するものが日辰と同じ地支は、東占房流の解釈では動爻と同じ扱いで見ます。

もし用神が官鬼であれば、動爻扱いの子孫は用神を剋してしまうので復縁は無理…という判断です。

しかし、相手に別の交際相手がいるのか?という判断は「兄弟」を見ますが、兄弟葉二爻で伏神します。ここから相手の「交際相手(男性)が出来た」というメッセージは、ブラフで相談者の氣を引こうとした駆け引きか、或いはこの関係がすでに終わっていることを示します。

従ってこの子孫は相談者の願望であり、強い伏神は上爻の未と合の関係です。

これが用神選定の決め手となった理由です。

この「ん?」に氣付くことができるか?ここに五行易の上達の決め手が有ると思います。

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