桜田虎門「五行易指南」現代語訳 103

「兌為沢」

○小さなことは成就。大事は不可な時である
○およそのことは不安定で定まらない時。はっきりしない時
○何事も謙虚、謙譲に過ぎ、寧ろ卑屈になっている様子である。普通の人が占ってこの卦を得た時は吉である。恋愛や飲食、金運に関しては良い時。
○家内が弛緩しきってだらしなく、家計は無駄遣いが多い、あるいは居候という意味がある
○誰かに依頼することが多い時。誰かに依頼した方が物事が調う時
○何かが集まる時
○良い友人、良いご縁が得られる時
○話し合う時、議論する時、おしゃべりする時
○色情、女難に注意
○天候は雨、長雨の時に占ってこの卦を得た時は雨が上がって晴れる
○人物。卑しい人。饒舌な人。口先ばかりの人。乞食、俳優、芸伎
○婚姻。調う。但し物言いがつくことがある
○出産。普通。但し奇形児が生まれることがある
○住居。普通
○士官就職。普通
○旅行。良くない
○求財。過分な欲望を抱かなければ得られる
○病氣。長引く。但し長患いを占うような時は癒えることがある
○探し物。出てこない。
○探し人。遠くに入っていない、捜索すれば見つかる
○訴訟。なかなか解決しない。
新井白蛾先生注釈
喜悦の卦で基本的に吉卦と判断して良いが、一方で物事は締まりがなく散逸する、まとまらないという意味がある。外面は良いが内面が乏しい時。例えば口先ばかりの佞人のような卦である。色欲、女難で苦しむことがある。願望や病氣のことを占ってこの卦を得た時は。余りよくない時。過大な期待や願望を抱いてはいけない時。心身ともに苦労が多いが後に通達する時。学問や芸術のことを占ってこの卦を得た時は吉である。小さいことは成就するが大事は凶。無駄骨を折ることがある。心中が定まらず、考えが纏まらない時。物事は変動多く定まらない時。転居移転は吉。求財は煩雑であったり、疑義、不明なことが多くまとまらない。病気は重篤、危篤に陥りやすいが回復する


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