桜田虎門「五行易指南」現代語訳 115

○身命 世爻帯類五類

身命占は世爻を自分とし、応爻は妻あるいは夫(※)と為す(※易照注・“夫”は易照補足)
世爻が暦に旺相してしかも原神の発動が有れば富貴長命の吉象とし、休囚したり暦の悪作用を伴い且つ忌神の発動がある場合は、貧賤短命の凶象である。
年月日の暦の帯びる地支から生合を受ける場合は、衆人から愛されたり、尊敬されるとし、逆に冲を受ける場合は軽んじ疎まれる人物とする
本卦本宮の五行が年月日の地支に対して旺相で、この時世爻が発動する時、世爻が暦からの作用なく、更に原神が動かない場合は、その人は他者の助力を充てにせず、自力で成功を収めようとする自立心の強い人である。一方で本卦本宮が暦に対して衰弱な時、世爻が動かず(※易照補足)、この世爻が月日暦に旺相であったり、原神の動きがある時は、他力本願な人物である。
占って世爻が日辰に対して墓運の場合は、愚痴っぽく、何事も成す力を持ちえない意志薄弱な人物である。
占った世爻が空亡する場合は、一生憂き目を見ない衰運の人である
世爻が子孫を帯びて出現するは、(子孫は官鬼を剋すから)立身出世は望めない人物である。一方で刑罰に服すようなこともない人物である。
世爻が子孫を帯びる時は、生まれてくる子どもは孝順で孝行者である
世爻が子孫を帯び旺相であるならば、衣食住で苦労することは無い人物である。
世爻が子孫を帯びて旺相ならば、何か大きな夢や野望を秘めている。これは富貴貴賤を問わない。但し衰弱な子孫は、俗世を離れるような隠者のような人物である。
世爻が子孫を帯び朱雀を帯びて応爻を生合するような時はきわめて合理的な人物、あるいは感情の起伏が激しく、精神的な疾患を患った人である

世爻が子孫を帯びる時、父母爻が青龍を帯びていて世爻が之を合するときは、好学の士である。ただしこの時、世爻も父母も、あるいは官鬼爻が墓絶空亡していない場合に限る。
世爻が妻財を帯び、白虎を伴い旺相発動する時は学歴や教養が無くても富を得て栄えることがある人物である。
世爻が父母を帯びる時は、苦労が多い人物である。発動する場合は生まれてくる子どもを迫害することがある。
もし子どもの産育を占って、世爻が父母を帯びるような時は、育児に苦労が多かったり、子どもを虐待することがある
世爻が父母を帯び、勾陳を帯びるような時は農民や地方出身の人物である

世爻が申酉を帯びる父母であり白虎を帯同するならば、猟師、と殺業、皮革業等、畜産を生業とする人物である。
世爻が官鬼を帯びる場合は病弱な人物。あるいは刑事、訴訟に直面することが多い人物。ただし神煞の貴人を帯びる場合は出世栄達が望める人物である。(※易照補・病氣勝ち、病弱な場合は官鬼爻が付き品位衰弱な場合。それ以外は官鬼爻が月日に旺相であることが条件)
世爻が官鬼を帯び、この時玄武を帯同する物は盗みや嘘を好む人物である。(※易照補・官鬼爻が月日暦に衰弱する場合)
世爻が兄弟を帯びる場合は、妻財を剋すので結婚できなかったり、あるいは破財浪費の多い人物である
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