易経「繋辞上伝」を読み解く㉛
參(さん)伍(ご)して以て變じ、其(その)數(すう)を錯綜す。其變を通じ、遂に天地の文(あや)を成す。其數を極め、遂に天下の象を定む。天下の至(し)變(へん)に非ずんば、其れ孰(たれ)か能く此(こ)れに與(あずか)らん。(繋辞上伝第10章第3節)
「中庸」に「与天地参」という言葉があります。
唯(ただ)天下の至誠、よくその性を尽くすことを為す。よくその性を尽くせば、則ちよく人の性を尽くす。よく人の性を尽くせば、則ちよく物の性を尽くす。よく物の性を尽くせば、則ちもって天地の化育(かいく)を賛すべし。もって天地の化育を賛すべければ、則ちもって天地と参すべし。(中庸第22章)
「天下の至誠を体現した聖人は、ただその天命の性(万物の根源にある宇宙の法則)を察してそれを尽くすものである。自分の性を尽くすということは、他者の性を尽くすということでもある。他者の性を尽くせば、物の性を尽くすということになる。物の性を尽くせば人間は、天地が万物を生成化育させる働きを理解、その働きを扶け、促進することができる。天地の生成化育の原理を理解し、その働きを扶け、促進して初めて、天地と共に立つ(天地人の三才)の人間として役割を果たすことができる。」
繋辞上伝の原文にある「参伍」は注釈によれば“交わる”や“比べる”といった形容動詞的な意味合いを持ち、これを以て陰陽の交わりと解釈しますが、この“伍”は「吾」に置き換えて読みたいところです。(孔子の掛けた辞である“伍”は“吾”を掛けたものと想像します)
なんなれば、易経を活かすということは“人間”にしか成し得ない業であり、物事の変化を宇宙の法則に照らし合わせ、そこから自らの歩みや生き方、事物の構成や、物事の将来の帰結を予測しそれに合わせて行動規範を変える…、さらにそこから自らが生きる環境を整え、その結果として人間以外の他の様々な生物がその生を謳歌するという環境を整える…ということができるのは人間だけだからです。
したがって原文とは逸脱いたしますが、「 參(さん)伍(ご)して以て變じ、其(その)數(すう)を錯綜す。 」の一句、「伍」は「吾」に置き換えて解釈を進めます。
「天地の生成化育の変化、“吾=人間”もその変化作用を理解しその活動に参与する。その時を表すのに、人間は筮竹を以て立筮してその変化の過程を卦象を以て知ることができる。」
「 其變を通じ、遂に天地の文(あや)を成す。 」
「 變 (変)」とは易の卦象、「64卦」であり「 天地の文 」とは、「宇宙言語」であり「アカシックレコード」であり「波動」です。
おそらく、微生物や植物はこの「宇宙言語=波動」でお互いの意思疎通を図っている。そこに人間の抱く「感情」はなく、“嵐の到来”や“日照りによる少雨”といった情報を“凶”、“順天による潤沢な日照”や“降雨後の晴天”といった情報を“吉”のように判断し、次なる行動、採るべき対策を採っている。
一方で人間は判断とは別に“善悪”“損得”といった計算が働いてしまうがゆえに「波動」を認知、理解できる人は稀です。それゆえに「易の卦象」をもってこれに準じるがため、この句の解釈「易の卦象(64卦)を通じて、宇宙の法則(波動)を表現する」
「 其數を極め、遂に天下の象を定む。 」
この自然界におけるあらゆる事象は無数にあるけれど、全てを網羅しそれを理解通暁することは、人間にとっては困難なことです。そこである程度それを分類整理することで理解を進めることができます。「 其數を極め 」とはこの「整理、分類」にあたり、伏羲はこれを「八卦」にまとめることで人間の理解を進めるに至ります。ゆえにこの一句「(聖人・伏羲は)森羅万象を分類、整理統合の結果それを八卦に当てはめ、その八卦の組み合わせからできる64卦を以て森羅万象を表現した」
「 天下の至(し)變(へん)に非ずんば、其れ孰(たれ)か能く此(こ)れに與(あずか)らん。 」
古(いにしえ)の善く士たる者は微妙玄通(びみょうげんつう)、深くして識(し)るべからず。(老子道徳経第15章)
この一句、老子のこの一節が即妙に表現します。老子の言う「 微妙玄通 」とは、“事に当たるに慎重であっては冬の川を渡るようであり、また四方を強国に囲まれた弱国のようである。一方で宴席に招待された客のように泰然と、時に優雅であり、またひとつのことに執着しない心は氷が溶けてゆくようなものである。そして作為のないという視点では、切り出した原木のように素朴で、一方で広々とした谷のように、すべてを包み込む包容力を持っている”…のようなことです。それを踏まえ孔子も
「一つの卦象に固執することなく、之卦を見たり互卦を取ったり、綜卦や錯卦を以て物事の変化をとらえ、採るべき思慮行動、またその未来を予測する。これが易経を通じ人間がそれを活かし、同時に天地の生成化育の活動に共に参じ、その働きを扶け、時に促進する。それが人間に課せられた使命なのだ」
と説いているのです。
易照の方位予報 10月4日予報
方位予報図
予報詳報
北☁
吉凶半々方位(休門旺相・五黄殺同会) お出かけした場合の方位事象…
金運…吉凶半々。方位地支は官鬼を帯びて日辰から生を受けます、ギャンブルは直感が冴えズバリ的中を見そうですが、出入りは激しく安定しません。お買い物は不良品や買った物がすぐに壊れたりするでしょう。
交際運…凶。人間関係に疎遠、隙間風生じやすい凶方位です。相手に疑念を抱いたり、自身が相手から疑われるなど相互の不信感が強まるでしょう。
仕事、交渉、勝負運…吉凶半々。仕事では、上司からの依頼事、指示や雑用等で自由が利きません。交渉事、書類関係に不備が生じたり、言葉の行き違いからトラブルが生じそうです。勝負事、チャンスは多いのですがミスも多く一進一退です
健康…急な発熱による体調不良等
北東☀
大吉方位(開門旺相・太乙同会) お出かけした場合の方位事象…
金運…吉。何かと目的がかないやすく金運に恵まれる好方位です。お買い物はお買い得品、割引きのセールなどに遭遇しそう。ギャンブルも方位地支の丑が子孫を帯びるので思わぬ臨時収入に期待大
交際運…吉。お悩み事の相談や解決に吉。交友関係から良い助言や助力を得やすい好方位です。
仕事、交渉、勝負運…吉。仕事では、心身共に充実。積極的な姿勢が上司に評価されたり、引き立てを受けて好結果を招きそうです。交渉事、相手からの譲歩が期待できます。積極的にプッシュ、アタックをかけて見ましょう。勝負事、積極的な攻勢が相手の守備に綻びを生じる好方位です。強気に攻めて可
健康…大きく崩れることはありません
東☂️
凶方位(驚門旺相・日破同会) お出かけした場合の方位事象…
金運…凶。失せ物、忘れ物に注意。お出かけ前、お出かけ先では出発前、移動前にもう一度手回り品の確認を。七赤金星が定位対冲で同会するので、お買い物は衝動買いに注意。ギャンブルはのめりこんで引き際を誤り大損しそうです
交際運…凶。交友筋から厄介な問題ごとを持ち込まれたり、言葉の行き違いから口論に発展しそうな凶方位。上下間の人間関係特に言葉使いに注意。
仕事、交渉、勝負運…凶。仕事では、上司と意見が対立したり、勤務態度や言葉使いに指導や叱責を受けそうです。交渉事、調子に乗って言いすぎたり、不要な譲歩やサービスを持ち出して問題となりそうです。負事、油断大敵、相手を甘く見て思わぬ反撃に逢い大苦戦します。
健康…過食の暗示有。食べ過ぎによる体調不良、歯痛、歯槽膿漏等
南東☂️
凶方位(死門旺相) お出かけした場合の方位事象…
金運…凶。交友筋からの勧誘や金銭の貸し借りは凶。お買い物、安い物には訳があります。購入前に良く品定めしましょう。ギャンブルは勝ちが続く一方、負け始めるときりがなくトータル的に負け越しそうです。
交際運…凶。意見が合わず対立したり、すれ違ったり増します。
仕事、交渉、勝負運…凶。仕事では、同僚や部下のミスの後始末に追われそうです。交渉事、お互いの意見や思惑の違いが大きく歩み寄れません。勝負事、大事なところでミスをして形勢が逆転しそうです
健康…過労による手足の捻挫や関節痛等
南🌂
小凶方位(景門旺相・暗剣殺同会) お出かけした場合の方位事象…
金運…やや凶。失せ物、忘れ物に注意。お買い物は価格と品質が見合わず期待外れ。聞いていたものと実物に大きなギャップがあるでしょう。ギャンブルは凶。方位地支が空亡するので大損します。
交際運…凶。些細なことで口論となったり対立事が生じそう。カップルは特に凶
仕事、交渉、勝負運…凶。仕事では、同僚と意見が対立したり、足を引っ張られて物事がうまく進まないでしょう。交渉事、妥協や条件提示にも相手の反応は今一つでまとまりません。勝負事、難敵で攻めあぐねて苦戦します。
健康…のどや呼吸器系の炎症、アレルギー性の咳やくしゃみ
南西🌂
小凶方位(杜門休囚) お出かけした場合の方位事象…
金運…やや凶。お出かけ先で貴重品を落したり忘れたりしそうです。お買い物は欲しい物が欠品中、あるいは見つかっても価格が高いでしょう。ギャンブルは番狂わせで調子を崩して負け越します。
交際運…凶。家族では子どもが反抗したり、夫婦喧嘩に注意な方位。カップルも恋論が多く対立します。
仕事、交渉、勝負運…凶。仕事では、ムラっ氣が多く集中力に欠きます。つまらないミスを犯して物事が滞りそうです。交渉事相手の反応は鈍く、時して傲慢に感じられ不快に思います。勝負事、小さなミスを犯してはチャンスうぃふいにしそうです。
健康…ノイローゼ、めまい等
西☁
吉凶半々方位(傷門休囚) お出かけした場合の方位事象…
金運…やや吉。方位地支は妻財を帯び日併と強いです。ギャンブルは大勝負でなければ吉。少額で楽しむのであれば可。お買い物、日曜手回り品であればお買い得品に巡り合えそうです
交際運…やや凶。小さな言葉の行き違いや、行き過ぎたひと言が後々対立事の伏線となりそうです。特にカップルは要注意。
仕事、交渉、勝負運…吉凶半々。仕事では、ぼんやりしてケアレスミスやつまらない失敗を犯して収拾に追われます。交渉事、結果を急ぐあまり安易な妥協や譲歩を提示しても相手の反応は鈍く、進展が見られません。勝負事、接戦です。攻守ともに氣が抜けないでしょう
健康…胃痛や消化不良、食あたり
北西🌤
吉方位(生門旺相) お出かけした場合の方位事象…
金運…吉。方位地支は子孫と官鬼が同会するのでギャンブル運が好調です。ひと穴当てて、臨時収入が期待できます。お買い物は価格交渉が奏功します。想わぬ割引やサービスを提供されそうです
交際運…吉。お悩みごと、問題ごとの相談解決に吉。会話の中からヒントに氣づいたり、閃いたりしそうです。公的な窓口に相談しても良いでしょう。
仕事、交渉、勝負運…吉。仕事では、良いアイデアがひらめいたり、部下の好アシストで大いにはかどりそうです。交渉事、横たわる問題ごと支障時に付き、相手からの譲歩が期待できます。勝負事、奇襲や作戦がツボにはまって有利に立てそうです。
健康…大きく崩れることはありません
凶方位への処方箋
警戒方位…東☂️、南東☂️
吉方位は北方に集中して、効果的な方位除けが難しい一日です。北東☀の吉運氣を取り入れて、吉刻を利用して移動するとよいでしょう。
注意方位…南🌂、南西🌂
効果的な方位除けが難しい一日です。吉刻を利用して移動するとよいでしょう。
氣學・本命星日運
4日注意本命星は、四緑木星、七赤金星、八白土星です。(お出かけの有無にかかわらず凶事発生しやすい一日となります)
四緑木星…本命星は離宮(火)に泄氣。暗剣殺をかかえます。暦からの作用はないので大きく運氣は低下しませんが、周囲の人間関係に過剰に氣配りしたり、余計に氣を使って疲労を感じそうです。
七赤金星…本命星は震宮(木)に定位対冲です。宮は日辰から剋を受け、ここに日破が重なる衰運日です。金銭面で損失を生じやすく、無駄遣い、貴重品の紛失や盗難に注意しましょう。物事が手につかず地ツキを失いやすいので、何事もひと呼吸おいて行動するとよいでしょう。
八白土星…本命星は巽宮(木)より剋を受け、宮も日辰から剋を受ける衰運日です。特に暴飲暴食に注意しましょう。胃腸がお疲れ気味です。
出発吉刻
お出かけに適した吉刻は、子刻(大吉)、寅卯刻。酉刻です。凶方位への出発は早朝の出発か夕刻から夜の出発が良いでしょう。
氣學・日盤及び時盤では、子刻の南北、寅刻の東に凶煞重なります。同時刻凶煞方位へのお出かけはお控えください
それでは4日が、皆様にとり最幸の一日となりますように!
本日もご覧いただきありがとうございます
(易照が実現したいこと) 来年の四月には、鑑定のお志事を柱として多くの方々のお悩みの解決のお手伝いができています お悩みの解決のお手伝いができ、その解決を自分の事のように喜ぶ自分がいます 鑑定と「五行易」のセミナーなどで日々忙しいものの大変充実した日々を送っています 3年以内に「五行易」ないし運命學に関する本を出版し、読んでいただいた人々の開運、幸せになるお手伝いができ、喜びの感想をたくさんいただいています
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