桜田虎門「五行易指南」現代語訳35
六冲と六合、合処逢冲と冲処方合の説
桜田虎門「五行易指南」現代語訳36
巻2 貪生忘剋 貪合忘冲
およそ吉凶を断じるに、用神を剋する爻則ち忌神が発動することを嫌うが、この時用神を生じる爻則ち原神が発動する時はかえって吉とする。
なぜならば、忌神発動する時原神もまた動くときは、忌神の発動は原神を生じることになるので、原神の神氣がますます盛んになる。結果、この原神は用神を強く生じることとなる。
原神は用神を生じ、忌神は原神を生じて、忌神は用神を剋することを忘れてしまう。これを「貪生忘剋(どんしょうぼうこく)」という。(忌神は原神を生じることに注力して、用神を剋することを忘れてしまうことを言う)
例えば乾為天の卦の世爻、上爻の父母戌(土)を用神とする時、卦中の官鬼の午(火)の原神、妻財の寅(木)の忌神が共に発動するような場合を指す。この時寅(木)は用神の戌(土)を剋さず、原神の午(火)を生じるので用神を剋さないのである。
およそ吉凶を断じるに、発動する爻が用神を爻冲することを嫌うが、およそ卦中本爻あるいはその化爻に合するものがある場合(※)は、冲することよりも合することを専らとするために、用神を冲することを忘れてしまう。これを「貪合忘冲(どんちゅうぼうごう)」という。
例えば乾為天の天風姤に変化する卦を得て、官鬼午(火)を用神とする時に、初爻の子孫の子(水)が発動するため。用神の午(火)を爻冲する関係にあるが、発動する子(水)が丑(土)に化する。この時、子(水)は化爻の丑(土)と合することを専らとするために、午(火)を冲することを忘れてしまうのである。
※およそ卦中本爻あるいはその化爻に合するものがある場合…この場合の化爻とは発動する本爻と化爻の爻同士の「合住」を指す。発動する爻が、活動先の化爻以外の之卦の爻と合する関係は成立しない
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